「高額な葬儀費用を払えない。できるだけ安く抑えたい。」という方が多くなりました。
高齢化社会に伴い医療費でお金が残っていない家庭も多く、昔に比べ葬儀に掛けるお金は減りつつあります。
そこで、できるだけ葬儀費用を抑えたい方に
- 1番安い葬儀方法
- 葬儀費用を安く抑えるポイント
この2つについて詳しくご紹介いたします。
目次
葬儀の費用が1番安いのは簡素なお葬式
お葬式の費用を安く抑えるなら簡素な葬儀『直葬(火葬式)』を選ぶことです。
現在、お葬式の種類は大きく4つに分かれていて、簡素な葬儀になるほど費用は安くなります。
葬儀の規模 | 葬儀の種類 | 費用の相場 |
↓ ↓ ↓ ↓ 簡素 |
一般葬 | 約200万 |
家族葬 | 約150万 | |
一日葬 | 約100万 | |
直葬 | 約30万 |
※上記は食事やお布施も含めた総額の相場です。詳しくは「葬儀費用の相場」を参考にしてください。
直葬(火葬式)は、葬儀1日目に行うお通夜と2日目に行う告別式を省略し火葬しか行いません。
そのため祭壇や式場費などが掛からないので、一般的な葬儀代の1~2割に抑えることができます。
直葬(火葬式)は首都圏を中心に利用される方が多く、東京では約20%の割合となっています。(全国だと5%くらい)
費用を抑えられるのが最大のメリットですが、直葬(火葬式)は故人とのお別れ時間が短い点に注意しなければなりません。
直葬だとお別れの実感が持てないことがある
直葬(火葬式)の流れを説明すると、亡くなったら自宅か葬儀社に安置し、後は火葬して葬儀が終わります。
火葬場では15分くらいのお別れ時間しか取れないため
- あまりにも簡素すぎた
- お別れした実感がない
- しっかり葬儀をやればよかった
このように後悔してる人も少なくありません。
直葬(火葬式)にするならお別れ時間が短いことを理解しておいてください。
直葬でも納得いくお別れをする方法
直葬でも故人としっかりお別れすることは可能です。
その方法が「自宅に安置すること」
葬儀社や専用の施設に安置してしまうと火葬日まで対面できないこともあるので、お別れ時間をしっかり確保するなら自宅安置が1番です。
ただ、マンションだと難しい場合もあるため葬儀社に相談しておいてください。
お坊さんに供養してもらうことも大事
お葬式にはお坊さんをお呼びするのが一般的ですが、直葬だと呼ばない方もいらっしゃいます。
お坊さん無しならお布施の費用も抑えることができますが、無宗教だと供養した実感が持てないという声もあるので、できればお坊さんをお呼びする事をおすすめします。
※直葬のお布施相場は5万~10万くらい。
※菩提寺(お墓があるお寺)がある場合は直葬の供養をお断りされることが多いので注意。
お葬式の中で1番安いのが直葬と言われる火葬のみ行う方法です。
一般的なお葬式だと200万程かかりますが、直葬なら30万くらいに抑えることができます。
ただし、故人とお別れする時間が短くそれが心残りとなってしまう事もあるため、自宅安置にしてお別れ時間を確保するのがおすすめです。
直葬については「直葬(火葬式)とはどんな葬儀?流れやマナー/注意点/口コミなどを紹介」を参考にしてください。
葬儀の費用を抑える7つのポイント
「直葬(火葬式)ではなく他の葬儀方法で費用を抑えたい」という人のために、葬儀代を安くする7つのポイントを紹介します。
- 香典を葬儀代にあてる
- 葬儀の給付金で負担を減らす
- 市民葬・区民葬を検討する
- 事前相談割引や会員割引を活用する
- お布施を安くする方法
- 葬儀社の比較を行うこと
- 格安葬儀社を利用する
①香典を葬儀代にあてる
一般葬だと香典は頂きますが、家族葬・一日葬・直葬だと辞退する方もいらっしゃいます。
特に「家族葬は香典を辞退する」という認識で捉えてる人もいますが、香典を辞退する決まりはありません。
香典は故人に対してお悔やみの気持ちをあらわすものと同時に、遺族の負担を軽くするという意味も込められています。
ですので、香典をありがたく頂き葬儀費用の負担にしても構いません。
香典で葬儀費用の全てが負担できるわけではないですが、飲食費くらいは減らすことができます。
親戚が多いともらえる香典も多くなるため、もっと費用を抑えられるかもしれません。
父親が亡くなった時の葬儀代が約200万掛かりましたが、香典で180万も集まりました。
香典が多かった理由は親戚間のルールで香典を3万~10万にしていたのと、祖父が50万包んでくれたからです。
叔父が行った葬儀(一般葬)は240万掛かり、その時の香典も多く180万ほど集まりました。
一般葬だと200万くらい掛かりますが、その分香典も多く出費が少なく済むこともあります。
②葬儀の給付金で負担を減らす
故人が国民健康保険・社会保険・国家公務員共済組合に加入していた場合、葬儀の給付金(葬祭費)を受け取ることができます。
- 国民健康保険に加入の方:1万~7万
- 社会保険に加入の方:約5万
- 共済組合に加入の方:各組合により異なる
※申請期間は亡くなってから2年以内
問い合わせ先 | |
国民健康保険 | 故人の住民票のある市区町村役場の国民健康保険課 |
社会保険 | 加入している所管の保険事務所 |
国家公務員共済組合 | 加入している各共済組合 |
葬儀が終わってから申請することができるので忘れずにおこなってください。
③市民葬・区民葬を検討する
自治体が指定する葬儀社を利用することで、民間の葬儀社よりもやや安くお葬式できるのが「市民葬」「区民葬」です。
※自治体のホームページに指定葬儀社のリストが載っています。
自治体と葬儀社が提携しいくつかの項目(例:祭壇や寝台車など)が安く利用できますが、オプションとして追加する費用があるので実際に葬儀しないと正確な金額は分かりません。
オプションについては取り決めがなく葬儀社の言い値となっているため、そこまで費用が安くない場合もあります。
利用する場合は事前に見積りを取り確認してください。
④事前相談割引や会員割引を活用する
多くの葬儀社では事前相談や会員になることで葬儀費用を割引しています。
特に会員登録することで割引している葬儀社だと通常に利用すると物凄く高い価格となっているので、利用したい葬儀社がある場合は会員になっておきましょう。
ただし、いくつかの葬儀社を比較検討したうえで会員になってください。
⑤お布施を安くする方法
僧侶を手配する方法は3つあり、1番お布施が安いのは「僧侶派遣サービスからの手配」になります。
僧侶の手配方法↓
- 菩提寺(お付き合いしてるお寺)から手配
- 葬儀社から手配
- 僧侶派遣サービスから手配
菩提寺から手配
菩提寺がある場合はそのお寺に供養をお願いするのがマナーです。他の僧侶に供養をお願いするとお墓に入れない場合があります。
お寺によってお布施の額が決まっていることもあるので、基本的にはその価格をお渡しします。
「お気持ちで」と言われたら経済状況を考え無理のない範囲でお渡ししてください。
葬儀社と僧侶派遣サービスから手配
葬儀社と僧侶派遣サービスはお布施の金額が決まっており、例えば2日間のお葬式だと葬儀社から手配するお布施は20万~30万くらいが多いです。
僧侶派遣サービスだと15万前後で供養してもらえるので、葬儀社よりお布施の費用を抑えることができます。
1番利用されている僧侶派遣サービスは「お坊さん便」という会社なので、お布施を安く抑えたいなら検討してみてください。
⑥葬儀社の比較を行うこと
葬儀費用には定価がないので、価格は葬儀社ごとにバラバラです。
同じ葬儀内容でも数十万違うことはザラですので、できるだけ費用を抑えるなら3社~5社の見積りを比較してから選ぶようにしましょう。
その際に注意したいのは、同じ内容で総額の見積りを作ってもらうことです。
見積りを比較することで「何が含まれていて」「何が含まれていないのか」が分かってくるので、沢山の見積りを取れば費用に詳しくなれます。
葬儀の一括見積りサイトを利用すると短時間で費用の比較が可能です。(1回の資料請求で2~3社の見積りが届きます)
中小規模の葬儀社が多いですが評判の良い所を中心に紹介してくれますし、見積りを比較されるため費用も安めなところが多いです。
おすすめの葬儀一括見積りサイトは「比較におすすめ!葬儀一括見積もりの注意点と評判が良いサイトを紹介」を参考にしてください。
累計38万件以上の相談実績がある一括見積りサイトを紹介しています。
⑦格安葬儀社を利用する
最近利用者が多くなってる格安葬儀社は、相場よりも安くお葬式できるのが特徴です。(全国どこでも利用可能)
代表的な格安葬儀社だと「小さなお葬式・よりそうのお葬式・イオンのお葬式」の3社が有名で、どこも格安のセットプランが用意されています。
セットプランには葬儀一式の物しか含まれていませんが、それが相場の約半分ほどで利用できるため費用を抑えてお葬式ができます。
葬儀一式の物とは祭壇や棺・ドライアイス・式場費など、葬儀するのに必要な費用のことです。
その他に「飲食費」「返礼品」「僧侶のお布施」は別途必要ですが、総額の50%~80%を占める葬儀一式の費用が抑えられているので、オプションを追加しても格安葬儀の費用は安いというわけです。
格安葬儀社の中だと「小さなお葬式」が1番利用されているので、どれくらい料金プランが安いのか相場と比較してみました↓
葬儀形式 | 全国平均費用 | 小さなお葬式 |
一般葬 | 1,459,091円 | 599,000円 |
家族葬 | 911,544円 | 399,000円 |
一日葬 | 639,773円 | 299,000円 |
直葬 | 20万~40万 | 159,000円 |
上記は葬儀一式の費用の比較ですが、小さなお葬式は価格が抑えられているのが分かると思います。
価格が安いこともあり年々利用者が増え、今では年間3万5000件以上の葬儀を受注する全国でもトップクラスの利用率となっています。
※小さなお葬式は2017年に葬儀受注件数が日本一となりました。
「普通のお葬式をしたいけど価格が高くて難しい」という方は、格安葬儀社も候補としてみてください。
葬儀社に相談することで費用も抑えられる
葬儀のプロに相談すれば費用を抑える方法を教えてもらえます。
ただ、中にはお金儲けを1番に考えている葬儀社もいるので、何社か相談し信頼できる所を見つけてください。
※どの葬儀社も比較してから選ぶことを推薦しています。そのため、強引に勧誘してくるようなところは良い葬儀社とは言えないので候補から外した方がいいでしょう。
葬儀社に相談する際に大切なのが「予算を伝えること」です。
あとは地域の風習も教えてもらい葬儀内容を決めてみてください。
では、詳しくご説明いたします。
予算を伝えて葬儀内容を決める
良い葬儀社とは遺族のことを思って葬儀を提案してくれます。
予算があればその金額で満足できる内容を教えてくれるので、まずはいくらまで出せるのか決めてから相談してみてください。
「総額の見積りを出してくれる」「追加で掛かってしまう費用を教えてくれる」この点についてもしっかり説明してくれる葬儀社なら安心です。
お葬式は色々な部分にお金を掛けれますが、その中でもお金を掛けるべき項目は参列者への「おもてなし」です。
「食事を簡素にし祭壇を豪華にする」このようなお金の掛け方はよくありません。
祭壇も食事も葬儀後に残るものではないのですが、祭壇は遺族の見栄の部分なのでお金を掛けるのは最後。
それなら来ていただいた方に振舞う「飲食」にお金を掛けた方が、参列者へ感謝と礼を示すことができます。
「食事もろくに出さず、とんでもない喪主だな」と言われることもあるので、参列者への礼はしっかり行いましょう。
地域の風習も考慮しアドバイスをもらう
葬儀は地域の風習があるので、その点も考慮しながら内容を決めてみてください。
例えば東京だとお通夜に来ていただいた全員に通夜振る舞い(料理)を出しますが、別の地域では親族だけに用意する所もあります。
お通夜に来る方の人数は予想するしかないため、東京では通夜振る舞いの注文数を何人分にするか悩むことも多く、頼んだ料理が余ってしまう場合もあります。
通夜の席に出す料理の数が決まっていれば費用に無駄がでないですし、一般の方が多く参列されれば香典収入が見込めるので葬儀費用の負担を減らすことができます。
香典収入でどれだけ負担が減るのか?
その点を葬儀社に確認し、後は何名くらい参列者がいるのかを予想すると「総額-香典収入=出費」というものが見えてきます。
お金がなくても香典収入で出費の多くがまかなえることもあるため、そこらへんも葬儀社に相談してみるといいでしょう。
まとめ
葬儀費用を抑えるなら火葬のみ行う直葬が1番です。
直葬なら20万~30万に抑えられますが、お別れ時間が短いのでその点だけ注意してください。
あとは、葬儀社を比較すればより安い所が見つかりますし、格安葬儀社なら葬儀一式の費用が相場の半分ほどで利用できるので安く済ますことができます。
色々と説明したので「結局どうすればいいか分からない」という人にアドバイスすると、「まずは葬儀社を探すこと」から始めてください。
地元にある葬儀社に出向いてもいいですし、葬儀一括見積りサイトを利用することから始めても構いません。
格安葬儀社なら「小さなお葬式」が1番有名なので資料請求して内容を見てみるのもいいでしょう。
とりあえず行動することが大切です。
「葬儀一括見積りサイト」なら1日~2日で見積りが届くので、どれくらい費用が掛かるのか早く知ることができます。
葬儀一括見積りサイトから届いた見積りで良い所がないなら、地元にある葬儀社に出向き相談してみてください。
対面で相談しながら見積りをつくり、それを他の見積りと比較すれば費用について詳しくなります。
格安葬儀社(小さなお葬式)については資料請求はいつでも構いません。
資料の送付方法をメールにすれば数分後には届くので、今やっておいてもいいでしょう。
葬儀は急を要するものなので葬儀社の対応もスピーディーです。
色々悩むより、まずは葬儀社に資料請求したり相談していきましょう。
わたしの父親が亡くなった時に「小さなお葬式」を利用したので、その時の感想や掛かった費用を「【体験談】小さなお葬式にクレームや最悪と言う口コミがあるけど」で紹介しています。
格安葬儀社の仕組みも書いてあるので参考にしてみてください。