人生において葬儀の経験をすることなど多くないので、「亡くなってからどうすればいいか分からない」という人がほとんどだと思います。
何も知らなかったとしても病院側から葬儀社を紹介され、言われる通りにしていればお葬式は行えます。
しかし、何も知らないという事は葬儀社の言いなりになるということ!
出される提案に即決を求められるので、費用や葬儀内容に納得できなかったという事になりかねません。
ここでは亡くなってからお葬式までの流れや期間について詳しくご紹介いたします。
いざという時に慌てないために、事前にやっておきたい事も書いてあるので参考にしてください。
目次
亡くなってからお葬式までの流れ
亡くなってからお葬式までの流れはこのようになっています。
- 死亡と診断されたら葬儀社へ連絡する
- 故人を安置場所へ搬送する
- 葬儀社と打ち合わせ
- 故人の友人や仕事関係・親戚に連絡する
- 亡くなってからお葬式(お通夜)までの期間
- 【葬儀1日目】お通夜
- 【葬儀2日目】告別式・儀式
お通夜と告別式の流れも簡単にご説明しますので参考にしてください。
1.死亡と診断されたら葬儀社へ連絡する
まず亡くなってから1番始めにすることが葬儀社への連絡です。
病院にはいつまでも故人を安置しておけないので、早めに搬送しなければなりません。
ここで利用する葬儀社が決まっていないと慌てて探すことになります。
比較検討もせず葬儀社を選べばその葬儀社が高いか安いかも分からないですし、対応の良し悪しも分かりません。
病院側から葬儀社を紹介してもらうこともできますが、提携している葬儀社は広告料を支払っているので価格設定が高い場合があります。
- 納得できる料金で葬儀を行いたい
- 対応が良い葬儀社を利用したい
このような希望があるなら利用したい葬儀社は事前に探しておきましょう。
必ずしも急いで見つけた葬儀社がダメとは言いませんが、事前に探した方が納得のいくお葬式をしやすいのは確かです。
2.故人を安置場所へ搬送する
葬儀社に連絡したらどこに安置するのか聞かれます。
安置する場所は主に3つ↓
- 自宅
- 葬儀社
- 専用施設
自宅に安置する場合
一軒家なら特に問題ないですが、マンションだとエレベーターに棺が入るか確認しなければなりません。
故人を安置するスペースも必要なので部屋の片づけが必要になります。
葬儀社や専用施設に安置する場合
葬儀社や専用施設に安置する場合だと、葬儀の日まで故人と対面しにくいのが難点です。
特に専用施設に安置すると葬儀の日まで対面できないこともあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。
また、自宅安置ならドライアイスの費用だけで済みますが、葬儀社や専用施設を使うと安置費用が発生します。
安置する場所は事前に決めておきましょう。
特に自宅安置(マンションの場合)は部屋の片づけや搬送できるか調べなければならないので、事前に葬儀社と打ち合わせしてください。
3.葬儀社と打ち合わせ
故人を安置した後は葬儀社との打ち合わせが始まります。
家族を亡くした悲しみの中で葬儀内容を決めていくので冷静な判断ができないかもしれませんが、そんなことを言ってる暇はありません。
打ち合わせの内容次第でお葬式の良し悪しが決まるので、しっかり判断していく必要があります。
葬儀社との打ち合わせでは下記内容を決めていきます↓
- お葬式の内容
- 葬儀の日程
- 通夜の料理や返礼品の品決め
特に悩むのが「お葬式の内容」と「通夜に出す料理の注文数」です。
お葬式の内容とは一般の方も呼ぶ普通のお葬式にするのか?それとも参列者を限定した家族葬などにするかを決めていきます。
それに伴い葬儀の日程やお通夜に出す料理の数も決めていきます。
一般的なお葬式にすると大変なのが、何人分の料理を注文するかです。
お通夜は参列者の数が把握できないので、予想して料理を注文しなければなりません。
多すぎれば費用が無駄になりますし、少ないと参列者へ失礼なので注文数を決めるのは頭を悩ませます。
葬儀日程や返礼品の品決めは簡単に決めれますが、お葬式の内容や通夜料理の数を決めるのは大変です。
通夜料理については、葬儀する1日か2日前までに決めればいいので即決ではないですが、葬儀内容はその場で決めないといけないので、どんな葬儀にするか決めておくようにしましょう。
準備してほしいと言われるもの
葬儀社との打ち合わせで準備してほしいと言われるものを説明しておきます。
- 遺影写真
- ハンコ
- 供花のリスト
- 受付係
遺影写真を作るためには写真が必要です。基本的にはどんなものでも構いません。免許証くらいの小さい写真でも引き伸ばしてくれます。
ハンコは手続きに必要なので用意しておいてください。
供花のリストとは親族などからお花を贈りたいと言われた場合に、遺族がまとめて注文するリストになります。注文した供花は贈り主の名前が付き祭壇の横に飾られます。(葬儀前日にリストを出します。)
受付係とは、通夜に参列した人から香典を受け取ったりお名前の記入をしてもらうための係になります。
香典を頂くので信頼できる方にお願いしてください。※参列者の数にもよりますが2名~4名ほど必要です。
4.故人の友人や仕事関係・親戚に連絡する
お葬式の日程が決まったら亡くなったことを連絡していきます。
一般葬にした場合は、親戚や故人の友人・会社関係の人などに連絡していけばいいですが、大変なのは家族葬にした場合です。
家族葬は親しい人達だけで行うお葬式のことで、誰を呼ぶという決まりはありません。
遺族や故人の遺志を尊重して参列者を決めていくので、どこまでの範囲に声をかければいいか悩む方も多いです。
亡くなったことを知らせる連絡リストを事前に作成しておきましょう。
特に家族葬は参列者を限定するため、声をかける人は慎重に選ぶ必要があります。
声を掛けなかったことで「なぜ呼んでくれなかったんだ」とお叱りを受けることもあるので注意してください。
一般葬の場合は知ってる人に連絡すればいいだけですが、故人の交友関係を知らないと誰に連絡すればいいか分からず苦労することになります。
できれば葬儀に呼んで欲しい人を聞いておくといいですが、それが難しいなら早めに故人の交友関係を調べておきましょう。
【葬儀1日目】お通夜
お通夜の流れを簡単に説明すると
- お通夜1時間前に納棺式を行う
- 頂いた供花の並び順を確認する
- 夕方からお通夜を開始(お焼香)
- 通夜振る舞いを食べる
- 翌日の精進落としを食べる人数の確認
- 2時間程度でお通夜が終了
お通夜の最中については葬儀スタッフの指示に従うだけなので何も迷うことはありません。
大変なのは「供花の並び順の確認」と「翌日の精進落としを食べる人数の確認」です。
供花の並び順の確認
供花とは祭壇の横に飾られるお花で、親族から贈られてくるのが一般的です。
こちらが供花になります↓
この供花には贈り主の名前(木札)が付けられるのですが、故人との関係性によって並べる順番が決まっています。
この並び順が違うとトラブルになることもあるので、葬儀社の人や親戚に確認しながら決めてください。
また、贈り主の名前(木札)に間違いがないかの確認も必要です。
翌日の精進落としを食べる人数の確認
翌日の葬儀(告別式)の後には精進落としを食べますが、この料理は親族だけに振舞うのが一般的です。
通夜の最中に精進落としを食べる人数を確認しなければならないので、ここは遺族で手分けして行いましょう。
※精進落としを食べる人は火葬場にも同行します。式場と火葬場が離れている場合はマイクロバスを手配するので、乗れない人が出ないよう人数の確認は間違えずに行ってください。
昔ながらのお通夜をするなら
昔のお通夜だとロウソクや線香を絶やさず夜通し故人と過ごしていました。
自宅で通夜を行えば昔ながらのお通夜もできますが最近は式場でお通夜を行うことが多く、遺族は自宅へ帰るのが一般的です。
式場によっては故人と過ごせる部屋も用意されていますので、希望なら葬儀社に相談してみてください。
【葬儀2日目】告別式
お葬式2日目は告別式を行います。
告別式は午前中から始まり、僧侶の読経・故人と最後のお別れ・喪主の挨拶を行ったら火葬場へ出棺します。
火葬場でも僧侶の読経が行われ、そのあとは火葬→骨上げ→式場へと戻り、精進落としを食べてお葬式が終了です。
※精進落としを食べる場所は式場以外の場合もあります。
亡くなってからお葬式(お通夜)までの期間や日数
地域にもよりますが、亡くなってから葬儀するまで2日~3日ほどかかります。
ただし、首都圏は火葬場が混雑していることが多いので4日~5日と長く、場合によっては1週間以上待つこともあります。
僧侶や親族の都合も合わせて葬儀日程を決めるので、その時の状況によってお葬式するまでの期間は変わります。
何日後にお葬式する決まりはあるのか?
基本的には亡くなってからお葬式(お通夜)までの日数に決まりはないので、遺族が自由に決めて構いません。
ただし、地域の風習によっては亡くなった翌日にお通夜と決まっている所もあります。
風習がある場合はそれに合わせますが、亡くなった翌日にお葬式だとタイトなスケジュールになるので、余裕をもって2日~3日くらい日を開けた方がいいでしょう。
亡くなってからのスケジュール(葬儀日程表)
亡くなってからの流れをまとめました。
亡くなってから3日目にお通夜を行う場合を想定したスケジュールはこのようになります↓
【初日:亡くなった日】
- 葬儀社に連絡して故人を搬送する
- 葬儀社と打ち合わせを行う
- 親族や友人に訃報を連絡する
【2日目:準備】
- 親族や友人に訃報を連絡する
- お通夜料理の数を提出する
- 供花のリストを提出する
※お通夜料理の数は葬儀前日か2日前に葬儀社へ注文します。供花のリストは前日に提出します。
【3日目:お通夜】
- お通夜を行う
【4日目:告別式と火葬】
- 告別式を行う
- 火葬を行う
今日亡くなったらいつお葬式できるのか?
例えば朝の6時に亡くなった場合、その夜にお通夜することが可能です。
ただし、朝の6時に亡くなりその日に火葬することはできません。
法律により死亡してから24時間は火葬してはいけない決まりとなっているからです。
ただ、亡くなった当日にお葬式(お通夜)をするのは大変です。
遺族だけのお葬式ならいいですが、参列者を呼んでの葬儀となると連絡が大変ですし、葬儀社によっては準備できない場合もあります。
ですので、基本的にはなくなった翌日にお葬式というのが最短で出来る日数と思ってください。
お通夜前日の過ごし方
お通夜前日の過ごし方を気にされる方もいらっしゃいますが特に決まりはありません。
お通夜の前日は、喪主の挨拶を考えたり・服の準備(数珠などの用意)をしたりすればいいでしょう。
【まとめ】亡くなってから慌てないためのポイント
亡くなってから葬儀が終わるまでの流れを説明しましたが、大変なのは葬儀の準備です。
一般葬だと通夜料理の数決め、家族葬だと参列者の選定で頭を悩ますことが多いので、あらかじめ葬儀社と相談し内容を決めておくと慌てることもありません。
どの葬儀社も事前相談や見積り作成を行っており、葬儀内容を決めておけば亡くなってからの打ち合わせはスムーズに行えます。
また、事前準備のメリットは
- 費用について大体の目安が分かる
- スタッフの対応が良いか分かる
準備しておけばお葬式する際の心配ごとをクリアにすることができます。
特に葬儀費用は定価がないため、価格は葬儀社の言い値で決まります。
同じ葬儀内容で数十万違うことはよくあるので、3社~5社を目安に見積りを比較してみてください。
1社ずつ見積りを取るのが大変なら「葬儀一括見積りサイト」をうまく活用すると短時間で費用の比較が可能です。
価格も安く評判が良い葬儀社を紹介してくれるので、「【利用してみた】葬儀の一括見積もりサイトを使うとどうなるのか?」を参考にしてみてください↓
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