家族葬とは親しい人達だけで行うお葬式のことで、一般的な葬儀に比べると葬儀内容を自由にしやすいのがメリットです。
そのため、お通夜なしの家族葬にしても差ほど問題はないですが、いくつか注意しなければならない事があります。
ここでは、お通夜なしの家族葬について、メリットやデメリット・葬儀の流れなどについて詳しくまとめました。
どんな人にお通夜なしの葬儀が向いているかも書いてあるので、そちらも参考にしてみてください。
目次
家族葬なら通夜なしの葬儀でも問題ないの?
家族葬ですとお通夜をやらない葬儀にしても差ほど問題ありません。
本来のお通夜とは遺族や身内だけが集まり、夜通しロウソクや線香を絶やさない「寝ずの番」をしていましたが、時代の流れと共にお通夜には一般の方、告別式に親戚などの身内が集まるというスタイルに変わりつつあります。
そのため、一般の方をお呼びしない家族葬ならお通夜をやる意味もなくなり、告別式のみ行う「一日葬」という葬儀方法にされる方もいます。
お通夜をしない葬儀の割合はどれくらい?
お通夜をやらない「一日葬」の割合は、全国だと5%くらいになります。ただ、地域によって割合がことなり、東京などの都心部では4割近くが一日葬という葬儀社もあります。
「しきたり」を重視する地域ではお通夜をする葬儀が多いですが、東京などの大都市では小規模な葬儀をされる方が増えています。
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お通夜をしない家族葬のデメリット
お通夜をやらない葬儀が増えつつありますが、いくつかデメリットもあります。
特に親族の理解が得られないとトラブルになることも多いので、デメリットを知った上で検討してください。
では、お通夜なしの葬儀について注意点を2つご説明いたします。
①親族や僧侶の理解が得られない事がある
親戚の中に「しきたり」を重んじる方がいる場合は、お通夜をやらない葬儀に納得していただけないかもしれません。
また、菩提寺(お付き合いしてるお寺)がある場合も、僧侶によっては供養を断られることがあります。
特にしきたりを重視する地域については、今でも「お通夜は親族のみ」という所もあり、宗教的儀式を省くお葬式に抵抗を感じられる方もいます。
トラブルを避けるためにもお通夜なしで家族葬をする場合は、予め親戚や菩提寺に相談してからにしてください。
②参列者の都合が合わないことがある
お通夜なしの葬儀だと1日しか日程がないため、予定が合わず参列できないという方も中にはいらっしゃいます。
そのため、参列できなかった親族が後日自宅へ弔問されることが増えるため、遺族は対応に忙しくなるかもしれません。
1人や2人くらいの弔問ならいいですが、参列できなかった親戚が多いと次から次に訪れることもあります。また、故人の交友関係が多いと知人や友人も自宅へ弔問されることが増えるため、家族葬ではなく一般葬を見直した方がいいかもしれません。
通夜をしない家族葬のメリット
お通夜をやらない家族葬のメリットは主に2つあります↓
- 精神的・体力的な負担が減る
- 葬儀の費用が抑えられる
では、それぞれの詳細を説明しますのでご覧ください。
①精神的・体力的な負担が減る
お通夜をした場合は参列者に失礼がないよう「おもてなし」をするので、気疲れしたり体力的な負担がかかりますが、お通夜がなければこれらの負担はありません。
また、参列者側も1日だけ出席すればいいので体力的な負担が軽減されますし、遠方から来られる人は宿泊費がいらず日帰りできるメリットもあります。
②葬儀の費用が抑えられる
お通夜をやらなければ1日分の式場費や人件費・飲食費が減るため、費用を抑えることができます。また、僧侶のお布施も2日間の葬儀より一日葬の方が安くなる場合があります。
ただし、葬儀社によっては翌日の告別式の準備のため前日から式場を借りることもあり、そうすると2日分の式場費と人件費が必要なので、思っていたより安くならないこともあります。
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お通夜なし(告別式のみ)で行う家族葬の流れ
お通夜をしない場合は、告別式のみ儀式が行われます。
「①ご臨終⇒②安置⇒③告別式⇒④火葬」の流れで葬儀が行われるので、その詳細を簡単にご説明いたします。
①ご臨終
亡くなったら医師から死亡診断書を受け取り、葬儀社に連絡して故人を迎えに来てもらいます。
②安置
葬儀社が迎えに来たら故人を「自宅・葬儀場・専用施設」のどこかに安置します。専用施設だと葬儀の日まで故人と対面できないこともあるので注意してください。(※葬儀社によって安置できる場所は変わります。)
※安置する時間は最低24時間必要です。法律により亡くなってから24時間以内に火葬することはできません。
③打ち合わせ
故人を安置したら葬儀社と葬儀内容を打ち合わせしていきます。短い時間で色々決めていくことになるため、できるなら葬儀の内容をある程度決めておくと慌てなくてすみます。
④告別式
午前中より告別式を行います。僧侶の読経や副葬品を棺にいれるなどして故人とお別れしたら、最後に喪主が一言挨拶して出棺します。
⑤火葬
火葬場で僧侶の読経が行われたあと火葬されます。骨上げしたら式場に戻り精進落としを食べてお葬式が終了です。
「お通夜にあたる時間は何をすればいいのか?」と悩まれるかもしれませんが、これは遺族の自由です。
親戚と一緒に外食してもいいですし、自宅で故人が好きだった物を食べ想い出を語り合う時間にしても構いません。
親戚は呼ばず遺族だけで過ごしてもいいですし、お通夜にあたる時間は自由に過ごしてください。
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お通夜をしない葬儀の服装や香典について
お通夜をしないと言っても、親戚が集まり食事することもあります。その場合の服装はどうしたらいいのか?また、香典については辞退した方がいいのか?
これらの疑問について詳しく説明いたします。
服装は喪服が基本
式場でお通夜をせず親戚で集まって食事をする場合の服装は、基本的には喪服が望ましいです。
遺族の判断で平服にされることもありますが、服装の指定がない場合は喪服着用で出席するようにしましょう。
香典を受け取るかは遺族の自由
お通夜をやらないからといって香典を辞退する必要はありません。
香典は弔意と葬儀費用の援助の意味でお渡しするものですので、受け取るか辞退するかは遺族の判断で決めます。
香典に関する参列者側のマナー
遺族から香典を辞退する旨がない場合は用意してお渡ししましょう。
では、遺族から香典辞退の知らせはあるが、どうしても渡したい時はどうすればいいのか?
この場合は香典は渡さずお悔やみの気持ちだけお伝えすることをおすすめします。
遺族は香典返しの手間も含め辞退を申し出ています。辞退しているのにお渡しすると遺族を困らせてしまうので、遺族の意向を汲み取ることが大切です。
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まとめ:お通夜をやらない葬儀はどんな人に向いてる?
お通夜をやらないお葬式が向いているのは「参列者が少ないと予想できる場合」と「宗教的儀式にこだわらない場合」です。
参列者が少なければ2日間の葬儀を1日の日程にしても差ほど問題ないでしょう。葬儀後に懸念される自宅への弔問についても心配する必要がなくなります。
また、一日葬という宗教的儀式を省くお葬式でも、親戚が少なければ説得もしやすいです。
菩提寺があると一日葬に納得いただけないこともありますが、お付き合いしてるお寺がないならその点も心配いりません。
お通夜を省く葬儀は費用も抑えられるので、葬儀社にも相談しながら検討してみてください。
お通夜をやらないお葬式と言っても、食事を用意したり僧侶を呼べば100万くらいのお金は必要です。
実際に資料請求した見積書や一日葬の相場についてはこちらの記事で説明しているので参考にしてみてください↓
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